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 ●流し撮りをしよう
 
 


真穂さん

何の因果か、アシスタントをしている
「〜ですわ」口調の
品のある、綺麗なご婦人
 

室長

広く、浅い知識で答える男、
簡単、テキトー、それなりで
写真を撮している

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 今回は、撮影テクニックの一つである、”流し撮り”を説明しようと思う。
 
 以前に室長が書き込んだ、「オレ流、流し撮り=列車編」の改訂版ですか。
 
 まぁ、そんなところだ。
 ただ今回は、もう少し詳しく説明しておこうと思った次第でな。あまり深い意味はない。
 また、AF(オートフォーカス)を使用した場合はどうなるのかも、説明しようと思う。
 
 あら、AFも使用して写すのですね。
 ”AF嫌い”の室長にしては、珍しいことですわ。
 やっと、時代のニーズに応えようという訳かしら。
 
 ・・・確かに・・・私は、AFが嫌いだ。 何か、機械に使われるような感じがして、
「はい、どうぞ、ピントが合いましたよ」
って、小馬鹿にされているようで・・・腹が立つ。
 しかし、AFの精度が向上しているのも事実だし、それならば、「その”AF”とやらを、使ってやろうじゃぁないか。」 なんて思ったわけだ。
 
 まぁ、室長の精神、”簡単、テキトー(適当)、それなり”に、合った写真が写せれば、良いでは有りませんか。
 
 前振りは、この辺までにして、本題に入りましょう。
 


・流し撮り、とは
 先ずは、流し撮りがどういう撮し方なのかを、説明しておこう。
 真穂さんから、流し撮りがどういう撮し方なのか、説明してもらえるかな。
 
 下の写真を見てもらうと、解ると思いますが。
 移動している被写体を、ただ写すのではなく、被写体の背景を横や縦に移動させてぼかす撮し方ですわ。
 
  

 
カメラ  Nikon D90 
レンズ  シグマ 70-300mm F/4-5.6 D 
 焦点距離    135mm
シャッター速度  1/80秒
絞り値  F/11
iso感度 ISO 200

 その通りだ、
 そして、流し撮りに失敗する原因に、「ピントが合わない」、「カメラが、ぶれる」、「キチンと、カメラを振りきらない」、「シャッタースピードが、適当ではない」 等々、色々とある。
 
 そうですわね。
 流し撮りをするときは、シャッタースピードを遅くして写しますから、カメラブレは大敵ですわ。
 
 とりあえず、流し撮りの時に、カメラがどれだけの範囲を写しているのかを、簡単な図にしてみた。
 
 

 
 図にしてみると、解りやすいですわね。
 
 図は、撮り鉄のイメージで説明しているが、基本的に被写体が移動しているのであれば、流し撮りでの撮し方は変わりはない。
 

 
 自動車や、走っている人や動物でも、同じ事かしら。
 
 その通りだ。
 とにかく、移動している被写体の、背景を流して写すのが、”流し撮り” と言うわけだ。
 

・流し撮りで、写してみよう
 では、流し撮りの手順というか、方法を教えていただけませんかしら。
 
 カメラの設定は、単に、「シャッタースピードを遅くして写す」 これだけだ。
 後は、ファインダー内の同じ場所に、被写体を捉え続けることだけだ。
 
 あのぉ、もう少し、詳しくお願いしたいのですけど・・・。
 あまりにも、ザックリと言うか・・・大ざっぱ、すぎませんかしら。
 
 ザックリ、しすぎたな。
 先ず、シャッタースピードだが、被写体の移動速度で変わってくるし、被写体との距離でも変わってくるから、決まったシャッター速度はない。
 強いて言えば、背景が流れる度合いに合わせるしか有るまいな。
 
 
 つまり、背景の流れを大きくしたければ、「シャッタースピードを遅くすれば良い」、と言うわけですのね。
 
 そう言うことだ。
 絞り値は、シャッタースピードに合わせて、適正露出になるように調整すればよい。
 私の場合、シャッタースピードは、”1/80秒” 程度で写すのが多くなっているな。 この速度に成れれば、運動会でも通用するし、カメラブレも少なくて済む。
 
 そうそう、カメラブレの対策に良い方法は、三脚や一脚の使用が良い様ですわね。
 
 初心者にとって、カメラブレの対策に、三脚の使用が一番適当かもしれない。 玄人の人たちも使用するくらいだから、その方が良いと思うぞ。
 流し撮りで写すときにカメラを横に、”一気に”振るのだが、この時は邪魔になる場合もある。
 カメラの構え方をしっかりと覚えれば、三脚が無くても支障はない。
 
・AF(オートフォーカス)を使ってみる
 
 あと、ピントをどの様に合わせれば、上手く撮影できるのかしら。
 最近のAF機能は、反応も良くなってきましたが、AFを使用しての撮影は、如何なものかしら。
 
 AF機能に、被写体の動きに合わせてピントを合わせ続ける機能がある(ニコンでは、コンティニュアスAFサーボ(AF−C))が、大抵はこの機能を使えば、綺麗に写すことも可能だな。
 
  

 
AFポイントを中央だけにして、
コンティニュアスAFサーボ(AF−C)で撮影しました。
シャッタースピード : 1/100秒
レンズF値 : F13.0
画像処理:トリミング
 
低価格の望遠レンズでも、十分な性能を発揮します。
 
 「・・可能だな」 なんて、何か問題でもありますのかしら。
私のD90で例えるが、コンティニュアスAFサーボ(AF−C)で写す場合、被写体をフォーカスポイントに捉え続ける必要がある。
  連写連続撮影をしているときに、被写体に何らかの別のものが被さったりすると、被ったものにピントが合ったりする。 そして、再び被写体ピントを合わせようとするが、AFが迷って、被写体にピントが合ったときには、「時、既に遅し・・・」 なんてこともあるので、あまりAF機能を過信しないことだ。
 
 
 AFが、迷ってしまう・・・ですか・・・。
 あっ、そう言えば・・・、甥御さんの運動会の時、連写中に他の子供や先生などに、ピントが移動したときがありましたわね。
 
 あぁ、そうだったな。 最終的に、MFでの撮影になってしまった。
 とにかく、AF機能を使用する場合は、周囲の状況をキチンと把握して、適正に使用することだ。
 あと、流し撮りをする際は、フォーカスポイントを一点だけにする事だ。
 フォーカスポイントをカメラに自動選択させると、シャッターが切れるたびに、フォーカスポイントの中で一番近い被写体に、ピントを合わせることになる。 そうなると、思ったような写真に成らないので注意することだ。
 
 
  

 
AFが迷うと嫌なので、MFでの撮影、
シャッタースピード・1/80秒でも、このくらいは流れます。
 
 
 
 他に、AF機能を使用して、流し撮りをする際の注意点とかは、ありませんかいら。
 
 他には、AFで連写連続撮影する場合は、マニュアル設定を使用した方が良い。 シャッタースピード優先モード、絞り優先モード、プログラムモード等、カメラが適正露出を判断する機能を使用すると、連写中に連写機能がもたつく事が有るので、注意することだ。
 まぁ、高性能なレンズを使用すれば問題は無いのだが、おいそれと手の届くような代物ではない。 安い一般的なレンズでも、使い方次第では、良い写りを提供してくれる。 そのためには、レンズのMF操作とマニュアルでの露出設定を覚えるようにすると良いぞ。
 
・接近する被写体を写してみる
 
 流し撮りも、横方向からばかりでは面白くありませんわね。 接近してくるような角度で撮すときは、どうしますの。
 
 そうだな・・・。
 接近する方向からの流し撮りでは、背景が流れるようには、なかなか撮すことが出来ない。
 とりあえず、この写真を見てもらおうか。 横からの流し撮りでは、十分に背景が流れた、シャッタースピード1/80秒で撮してみた。
 

 
 
  

 
カメラ  Nikon D90 
レンズ  タムロン 70-300mm F/4-5.6
 焦点距離    70mm
シャッター速度  1/80秒
絞り値  F/11
iso感度 ISO 100

 
 
 前方向で、シャッタースピードを遅くすると、ピントを合わせた場所が接近してくる関係で、少しボケると思いましたけど・・・、特にピンボケしている感じは有りませんわね。
 

 私もそう思っていたが、撮り鉄で前方向から撮影する場合、在来線の列車であれば、多少シャッタースピードが遅くても、ピンボケすることは余りない。
 とりあえず、時速80kmで移動する距離を、チョット計算してみてくれないかな、真穂さん。
 
 
 時速80kmの列車が、1秒間に移動する距離は、約22.2mですわね・・・。 シャッタースピードが1/80秒ですと、約27cmですわ・・・。 正面からでしたら、ほとんど見かけの大きさは変わりませんわね。
 時速300kmでしたら・・・、1/80秒ですと・・・、1.04mですから・・・新幹線でしたら、微妙ですわね。
 
 つまり、前方向から撮すときは、シャッタースピードが多少遅くても、被写体の見かけの変化が少ない。 つまり、フォーカスポイントにピントが合っていれば、接近でのボケはほとんど無いと言える。
 ただ、見かけの変化が少ないと言うことは、ピントの移動が少なく、AFがキチンと働かなくなる場合が有る。
 
 高級レンズのように、レンズ精度やAFモーター精度が優れている物は、キチンと反応してくれるが、一般的な低価格レンズでは、なかなかそうは行かない。
 だからといって、安いレンズが撮り鉄や航空機の撮影に適さないわけではない。
 
 凡にだが、ジェット機などのアクロバット飛行では、時速600km近い速度で飛行する。 1秒間に166m移動するから、AFポイントに被写体を捉え続けるのは、難しくなってくるので、注意することだ。
 
 低価格でも、高性能なAFモーターを最近は内蔵していますし、レンズだって良くなっていますわ。
 それに、どんな高級レンズでも、ピントが合っていなければ、みんな同じですわ。
 
 そう言うこと。 使い方次第と言うわけだ。 高級なレンズだからと言って、過信しないことだ。 最終的には、自分の技量次第なのだからな。
 
 蛇足だが、撮り鉄で前方向から撮したいときは、何らかの二次的な動きが有れば、良い写真になると思うぞ。
 
 カーブを曲がる瞬間とか、冬でしたら雪を巻き上げているとか、雨でしたら水しぶきとかですわね。 
 
 二次的な動きが有れば、シャッタースピードを無理に遅くする必要もないし、撮影が楽で良い。
 
・ズーム流し(露出間ズーム)に挑戦しよう
 
 では、前方向や斜め前方からの流し撮りは、どうすれば良いのかしら。
 
 前方向や斜め前方からの流し撮りには、「ズーム流し撮り(露出間ズーム)」 と言う手法を使用すると良いのだが、かなりの練習が必要だ。
 とりあえず、下の図を見て理解して欲しい。
 
  

 
 被写体の移動で、撮影距離の方の変化が大きいですわね。 それと、カメラを振る角度も、横方向からと比べると少ないですわ。
 
 その通りだな。
 接近してくる場合は、カメラの振る角度(量)が少ないので、背景は流れにくいが、被写体との撮影距離の変化が多いから、その接近距離の変化も利用して流し撮りをすると、違った写りが楽しめる。
 
 そこで、その撮し方に、「ズーム流し撮り」 が有ると言うわけですか。 で、その撮し方というか操作方法なのですけど・・・。
 操作方法は、至って簡単で、「接近する被写体の、全体かポイントとなる部分が同じ大きさになるように、焦点距離を合わせて写す」 これだけだ。
 注意点は、ズーム流しで写すと、思った以上に背景は流れてくれない。 背景を流すには、普通の流し撮りより、更に遅いシャッタースピードで撮すことになるから、カメラブレに注意しよう。
 
 簡単に、室長は言いますけど・・・、
カメラを横に振る動作と、ズームリングを動かす動作とを同時に行うのですよ・・・。 更に、普通の流し撮りより遅いシャッタースピードで撮すとなると・・・。
 それって、とても難しいことですわよ。
 あと、焦点距離が変わると、ピントも合わなくなるのでは有りませんか。
 
 だから、練習が必要なのだよ。 簡単に撮せるようなら、誰も苦労はしない。
 あと、ピントについてだが、望遠側で合わせたピントは、広角側に焦点距離を移動させても、ピントは合った状態で居る。 心配する必要はない。
 注意するとしたら、ズーム流し撮りをするなら、MF(マニュアルフォーカス)で撮影する事だ。 AFを使用すると、ズームリングを回転させる際に、フォーカスポイントを外してしまい、ピントがずれることがある。
 難しい撮影をする場合は、マニュアルで撮影する方が、撮影しやすくなってくる事を覚えておこう。
 
 練習をしないで、ズーム流し撮りを成功させることが出来たら、苦労はしませんわね。 AF一辺倒と言うのも、好きになれませんわ。
 
 あと、ズーム流し撮りで撮影する場合、カメラブレを防ぐために三脚や一脚にカメラを使用して撮すことだ。
 
 まあ、見本とまでは行かないが、私の撮した写真を見てもらおうか。 
 
 
  

 
 ・・・あれ?・・・この写真って・・・、前に撮影した写真ですわよね・・・。 使い回しですか・・・、何か情けないというか、横着というか・・・。 チャンとした写真くらい、載せれば良いではありませんか。
 
 ・・・だって・・・、難しいんだもん・・・、
 
 室長!、三流映画のワンシーンみたいなことは、皆様に失礼でしょう!。
 レポートとして掲載しているのですから、キチンと、撮してきなさい!!。
 
 はっ、はい!。
 今から、行って参ります。
 
 ズーム流しでの新しい写真は、「Photo-Gallery」で掲載させていただきます。
 今回のレポートが、皆様のお役に立てば幸いです。
 
 それでは、次回と言うことで。
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